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【あれから10年】松本啓二朗、大田泰示らが指名された2008年ドラフトを振り返る!

ドラフトの時期になるとよく、去年のドラフトは成功だったのかどうかということが話題に上がります。ドラ1が10勝した、上位が揃ってダメだった、下位指名選手が素晴らしい活躍を見せた…etc
 
確かに、短期的にはこの見方は正しいと思います。ドラフト1位の大卒投手などは即戦力を期待されて指名されていますので、本当に即戦力として活躍できたのかどうかというのは大きな評価ポイントとなります。
 
しかし、こういった議論の締めとして必ずと言っていいほど言われるのが「ドラフトの本当の成功は10年後にならないと分からない」という台詞。ただ、10年前のドラフトをじっくり検証することは少ないように思います。
 
そこで、今回はCrazy for BAYSTARSで2008年ドラフト会議の指名選手を振り返り、10年が経った今年も活躍しているのはどんな選手なのか、鳴り物入りでプロ入りした選手たちはどうだったのか見て行きたいと思います。

 

 

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ドラ1競合は松本啓二朗、大田泰示、野本圭ら3名

 
やはり一番の注目ポイントはドラフト1位の選手たちですよね。ドラ1指名の選手たちは下記の通りです。
 
球団 指名(出身) 
横浜 松本啓二朗(早大)
ソフトバンク 大田泰示→巽真悟(近大)
ヤクルト 赤川克紀(宮崎商)
楽天 野本圭→藤原紘通(NTT西日本)
広島 岩本貴裕(亜大)
ロッテ 木村雄太(東京ガス)
中日 野本圭(日本通運)
日本ハム 大野奨太(東洋大)
阪神 松本啓二朗→藤原紘通→一傑(奈良産大)
オリックス 甲斐拓哉(東海大三・現東海大諏訪)
巨人 大田泰示(東海大相模)
西武 中崎雄太(日南学園)
 
1回目の入札では松本啓二朗(早大)、大田泰示(東海大相模)、野本圭(日本通運)の3名がそれぞれ2球団から重複指名を受け抽選となりました。珍しいことに競合した選手は全員セ・リーグに入っていたのですね。2回目の入札では藤原紘通(NTT西日本)が2球団から指名されています。阪神はなんと2回も外していたのです。
 
12名の選手を見て行くと、一番の実績を残しているのは昨オフFA宣言で日本ハムから中日に移籍した大野でしょう。移籍1年目の今季は不本意な成績に終わりましたが、FA権を獲得するということはそれだけ長く一軍の舞台にいるということですから。1位12名の中では実績は一番と言えます。
 
これに続くのが…ぱっと出てくると嬉しいのですが、2位以下は微妙なところですね。現在活躍しているということで言えば大田が飛び抜けていますが、ここまでが本当に長かった。入団したのが巨人ということで、なかなかじっくり育ててもらえなかったのが不運でしたが、それでも移籍した日本ハムでブレイクしたのは本当に嬉しいことでした。
 
次は岩本、松本、野本、赤川辺りでしょうか。松本は昨オフ退団し、社会人野球でプレイしており、赤川は草野球の強豪で、野本は今季引退しました。来季以降も現役としてプレイするのが大野、大田、岩本だけということを考えると、やはりすさまじい世界ですね…
 
 

中位指名でも名選手が続々誕生!

 
改めてドラ1でも生き残ることの厳しさを見せつけられましたが、上位~中位指名はというと、まさに今、大活躍を見せる選手もいました!代表格は以下の通り。
 
ソフ5位 摂津正(JR東日本東北)
ヤク3位 中村悠平(福井商)
ハム5位 中島卓也(福岡工)
阪神3位 上本博紀(早大)
オリ3位 西勇輝(菰野)
西武2位 野上亮磨(日産自動車)
西武3位 浅村栄斗(大阪桐蔭)
 
なんと言っても断トツは浅村でしょう。3年目からレギュラーに定着して通算1113試合1178安打147本645打点68盗塁と素晴らしい数字を残し、2回の打点王をはじめ数々のタイトルに輝いています。一塁手としてゴールデングラブにも輝くなど、攻守で輝きを放っています。楽天への入団が決まり、最下位のチームの立て直しに一役買いたいところ。
 
ソフトバンク5位の摂津は26歳での指名と、いわゆるオールドルーキーでした。しかも1年目から70試合に登板して最優秀中継ぎ投手と新人王をダブル受賞するなど、まさに「即戦力」でした。しかも3年目からは先発に転向すると最多勝、最高勝率、沢村賞などタイトルを総なめ。今オフ戦力外通告となりましたが、去就が注目されます。
 
オリックスの西は今オフFA宣言をし、どこの球団が獲得するのか。あのレベルの投手ならどこも喉から手が出るほど欲しい投手ですから、移籍するのか、宣言残留なのか注目ですね。10年間で通算64勝を積み上げており、どこまで数字を伸ばすのかにも注目です。
 
 

下位指名から主力として活躍しFA権獲得!

 
ここからは6位以降の下位指名を見て行きましょう。
 
ハム6位 杉谷拳士(帝京)
ハム7位 谷元圭介(バイタルネット)
ロッテ育5位 西野勇士(新湊)
ロッテ育6位 岡田幸文(全足利クラブ)
楽天6位 辛島航(飯塚)
 
実績で言うとロッテの育成の2名が凄いですね。西野は5年目に9勝を挙げると翌年からは抑えに回り、通算で172試合16勝18敗86セーブと、素晴らしい成績を残しています。
 
岡田は攻守に俊足を存分に活かしたプレイスタイルでチーム内での地位を確立し、通算910試合573安打0本119打点142盗塁と、育成の星ともいえる活躍を見せました。その守備範囲でゴールデングラブ賞を獲得し、引退試合まで開かれるなど一時代を築きました。
 
日本ハムの谷元は1年目から一軍に定着し、中継投手として毎年コンスタントに活躍。今季こそ不本意な成績でしたが、トレードで移籍した中日でも輝きを放っています。
 
杉谷は飛び抜けた成績こそ残せてはいませんが、持ち前のガッツとそのキャラクターから、多くのプロ野球ファンに愛されています。毎年お正月に出演するスポーツ王では活躍を見せるため「オフの三冠王」なんて言われたりもしますが、来季こそスタメン定着して欲しい選手の一人です。
 
 

入団拒否、退団後の活躍など番外編

 
実はロッテが2位で長野久義(Honda)を指名していますが、入団拒否という結果となってしまいました。この2年前の日大時代にも日本ハムから指名されながら、巨人入団を熱望し入団拒否していた長野選手。この年こそ相思相愛の巨人から指名があるかと思われていましたが、期限ギリギリでプロ入りを表明した大田泰示の指名により、先にロッテが指名する形となりました。
 
ちなみに、ロッテ1位の木村は、前年の横浜の指名を拒否しての入団となっています。
 
ドラ1のところでも紹介しましたが、2017年オフに戦力外通告を受けた松本啓二朗は、今季から社会人野球の強豪・新日鐵住金かずさマジックに入団し、都市対抗野球に出場するなど中心選手として活躍しています。
 
松本と早大の同期で、共に横浜に入団した細山田武史ですが、2013年オフにDeNAを自由契約になると、翌年からはソフトバンク、2015年秋からは社会人野球のトヨタ自動車に入社。正捕手として2016年の都市対抗野球、2017年の日本選手権で優勝に導いています。
 日本選手権決勝で戦った日本生命には、その年のドラフト2位で古巣DeNAに指名された神里和毅選手がいるなど、DeNAファンにとっては注目の一戦でした。また、細山田の経歴を見てみると早大ーTBS(当時の横浜の親会社)ーDeNAーソフトバンクートヨタ自動車と、一流企業を野球で渡り歩いていることも、ちょっとした話題になっています。笑
 
ヤクルトのドラ1だった赤川は、2015年の引退後、東京バンバータという軟式野球の強豪クラブチームに入団するなど、引退後にもプレイヤーとして野球を続ける選手が増えてきていますね。
 
 

10年前のドラフトを総括!

 
最後に、各球団のドラフトに点数をつけてみようと思います。全ての数字を正確に把握しているわけではないですから、異論はあるかもしれませんが、良かったら見てみてください。
 

西武 90点

野上、浅村の活躍は誰もが知るところ。二人ともFAで移籍となりましたが、素晴らしいパフォーマンスを見せました。4位の坂田遼(函館大)も一軍で長打力を発揮し、全6選手が一軍の舞台を経験しました。
 

日本ハム 90点

西武と並んで大成功と言えるレベルのドラフトだったのではないでしょうか。前述した大野のほか、2位の榊原諒(関西国際大)は2年目にブレイクして新人王を獲得。全7名が一軍を経験し、2名がFA権獲得。高卒入団の中島、杉谷はチームの顔とも言える存在に。チームを支える選手を多く獲得したドラフトでした。
 

ソフトバンク 80点

全12名を指名しましたが、人数の割にといったところ。ちょうど10年が経った今、チームに残っているのは育成2位の二保のみ。2位の立岡宗一郎(鎮西)は巨人に移籍し、一時は準レギュラーと言える活躍を見せました。しかし、摂津は1年目からフル回転し、先発転向後は沢村賞も獲得。長年優勝争いを続けるソフトバンクを引っ張る存在でした。
 

ヤクルト 75点

なんと言っても中村悠平が正捕手として独り立ちし、2015年の優勝に導いたことが大きなポイントです。この他の選手は長く活躍はできませんでしたが、正捕手に育ったということだけでもある程度評価できるドラフトと言えるかと思います。
 

阪神 75点

即戦力中心のドラフトで、2位の柴田講平(国際武道大)、4位の西村憲(九産大)は数年間は一軍の舞台で活躍を見せました。3位の上本は今季FA権も獲得するなど主力として活躍しており、悪くはないドラフトだったのかなと思います。
 

広島 70点

主力と言えるレベルの選手には育たなかったものの、10年経っても岩本、中田が一軍の戦力として活躍を続けています。ただ、やはりインパクトが弱い気がしています。
 

横浜 70点

大きく成功した選手はいないものの、大卒・社会人のみ5名の即戦力に絞ったドラフトで全選手が一軍を経験し、一定期間戦力として活躍したことを考えると、大当たりはないけど、悪くもないドラフトだったのかなと。ただ、将来性の高い高校生を一人は指名して欲しかった。
 

オリックス 65点

西以外は目立った成績は残せず、5名中3名しか一軍を経験できませんでした。西がいなかったら…というドラフトでしたね。
 

ロッテ 65点

支配下6名、育成8名と大量指名したロッテですが、肝心の支配下選手のプロ入り後の成績は少し寂しいものでした。木村は通算1勝、長野は入団拒否、上野、香月は中継として活躍しましたが、チームの主力と言える選手は西野、岡田だけ。それも育成から這い上がってのもので、二人を掘り当てたスカウトは褒められても球団としての戦略は成功とは言い難いです。
 

楽天 60点

今もプロの世界に残るのは2位の中川大志(桜丘)、6位の辛島のみ。中川は一時期四番を務めるなど大器の片鱗を見せましたが、開花には至らず戦力外からDeNAに移籍。支配下で最下位指名の辛島は主力級の活躍を見せていますが、なかなか厳しいドラフトだったと言えます。
 

巨人 60点

育成の4名を含め10名を指名しましたが、今もプロ野球に残っているのは大田と橋本到(現楽天・仙台育英)の2名のみ。大田も輝きを見せたのは移籍してから、橋本は今オフ金銭トレードとなりました。
 
 

中日 55点

ドラ1の野本も3年目までは一軍で100打席以上に立つなど、戦力として活躍していましたが、以降は数字を落としてしまいました。伊藤準規(岐阜城北)も将来のエース候補と唄われながら、10年間で5勝止まり。そのほかの選手も目立った活躍はできませんでした。
 
 
長くなってしまいましたが、2008年ドラフト総括でした!改めてみると、プロで活躍するのって大変なんだなと…この年の大卒選手は僕と同世代なので、一際思い入れのある選手が多いのですが、なかなか厳しいものですね。
 
こういった企画はまた色々やっていきたいと思います!
 

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